O様邸 おれのガレージ|栃木県鹿沼市

栃木県鹿沼市


施工事例データ

住所 栃木県鹿沼市
費用 600万~
工期 2.5ヶ月
使用商材 電動シャッター・手動シャッター・金属製サイディング

栃木県鹿沼市にお住まいのO様。ご依頼のきっかけは、「愛車を大切に保管できて、なおかつ趣味の道具もまとめて置ける空間が欲しい」というシンプルながら切実な想いでした。ご自宅の敷地の一角に、車を2台と、キャンプやアウトドアで使う道具一式を余裕をもって収納できる、6m×6mの「おれのガレージ」。ただの車庫ではなく、家族には内緒の”秘密基地”のような、自分だけの居場所をつくりたい――それが、O様と丸善工業の打ち合わせで、何度も繰り返し出てきたキーワードでした。

最初のヒアリングでO様がお持ちになったのは、雑誌の切り抜きとスマートフォンに保存された数枚の写真。無骨な鉄骨のフレーム、ダークカラーの外壁、そして大きなシャッター。「男の憧れ」を詰め込んだイメージを丁寧にお聞きしながら、私たちはご予算や敷地の条件と照らし合わせ、実現可能な形に落とし込んでいきました。理想を諦めるのではなく、理想に近づけるための工夫を一緒に考えること。それが、フルオーダーだからこそできる、私たちのものづくりです。

計画の初期段階で特にこだわったのが、シャッターの高さです。当時の愛車はコンパクトなものでしたが、O様は「この先、もっと背の高い車に乗り換えるかもしれない」と、数年先の暮らしまで見据えていらっしゃいました。そこで私たちがご提案したのが、ハイエースのハイルーフタイプでも余裕を持って出し入れできる、ゆとりのあるシャッター高さです。目先の使いやすさだけでなく、何年先も後悔しない一棟にすること。それこそが、丸善工業が祖父の代から50年以上かけて培ってきた、「一生モノのガレージづくり」という考え方です。

さらにO様のガレージには、正面だけでなく庭側にも、もうひとつシャッターを設けました。両側を開け放てば、風がすっと通り抜ける開放的な空間に早変わりします。愛車を磨く日は大きな窓のように、道具を出し入れする日は勝手口のように――ひとつのガレージが、その日の気分や用途に合わせて、いくつもの表情を見せてくれます。庭でバーベキューをするときも、ガレージの扉を開けておけば、屋根のあるアウトドアリビングのような空間になる。そんな使い方も、O様にはとても気に入っていただけました。

基礎工事から始まったこの現場は、重機による丁寧な根切りと配筋、生コン打設を経て、少しずつ姿を現していきました。続く鉄骨の建て方では、無骨で力強いフレームが青空の下に立ち上がり、その骨組みに外壁パネルと大きなシャッターが取り付けられていく様子は、まさに「頑丈で、かっこいい」という言葉がぴったりの現場でした。丸善工業の職人たちは、祖父の代から受け継いできた鉄骨加工の技術で、見えない接合部の一つひとつまで手を抜かず、丁寧に組み上げていきます。土間コンクリートを打設し、建具や窓を仕上げ、最後にシャッターの開閉を何度も確認して、ようやく「おれのガレージ」が完成しました。

工事期間中、O様は現場に何度も足を運んでくださいました。鉄骨が組み上がっていく様子を写真に収め、「これは思っていた以上にかっこいい」と笑顔で話してくださったのを、今でもよく覚えています。完成予想図だけでは伝わりきらない、鉄骨の質感やスケール感を、現場で直接感じていただけたことも、私たちにとって嬉しい時間でした。

そして完成から数年後、O様から嬉しいご報告がありました。「キャリア付きの車に買い替えたんですが、シャッターの高さを高めにしておいて本当に良かったです」。あの打ち合わせで交わした「この先も見据えて」という何気ない会話が、まさに現実になった瞬間でした。ガレージは建てて終わりではなく、暮らしの変化とともに、何年も、何十年も寄り添っていくもの。だからこそ私たちは、目先のご要望だけでなく、「その先の暮らし」まで一緒に想像しながら設計することを大切にしています。

今、O様のガレージには2台の愛車と、家族で楽しむアウトドア用品がずらりと並んでいます。休日には庭側のシャッターも開け放ち、道具を手入れしたり、次のキャンプの準備をしたり。子どもたちの自転車やスケーターも、ちょっとした遊び場として顔を出す、賑やかな空間です。何気ない日常の一コマに、ちょっとした特別感を添えてくれる場所――それが、O様にとっての「おれのガレージ」なのです。